世界旅日記

フィリピン人と結婚した日本人妻によるハロハロ(雑記)ブログ

オランダ戦没者慰霊の日、開放記念日そして洗礼式

よく晴れた5月5日日曜日の今日、ここオランダでは68回目の開放記念日が祝われました。第二次世界大戦末期の1945年5月5日にオランダ東部の都市、ヴァーヘニンゲンでドイツ軍が降伏文書にサインをしました。ヴァーヘニンゲンはヘルダーラント州にある人口3万7414人ほどの自治体です。私の住んでいる場所から電車で30分ほどの距離で、映画「遠すぎた橋」の舞台になったアルンヘムの近くでもあります。

ヴァーヘニンゲンは、比較的小さな自治体ですが、多くの公人この街を訪れ、退役軍人によるパレードも行われます。またこの日はアムステルダムでは、ミュージアム広場で開催される無料コンサートが行われます。

この日を祝して、国旗を掲揚するおうちが沢山見られました。オランダ国歌によると、赤は国を守るために戦った国民の勇気をたたえ、白は神の永遠の祝福を願う信仰心を表し、青は祖国への忠誠心を表すとされています。
ちなみにオランダの国旗フランスのトリコロールに似ていますが、三色の起源はオランダの方が古いようです。
 
前日の5月4日は戦没者慰霊の日でした。1960年までは第二次世界大戦中の戦没者のみでしたが、のちにインドネシア独立戦争(1945〜1949年)国連PKOで亡くなった人たちも含まれるようになりました。アムステルダムのダム広場にてセレモニーが行われ、午前8時には2分間の黙祷の時間があり、公共の交通機関なども一時停止します。

アムステルダム、ダム広場のモニュメント
 
多くの命が失われ、その亡き人たちを想う日でありましたが、カトリック教会で生まれて間もない赤ちゃんの幼児洗礼式が行われ、新しい命を祝う式に参加することができました。
洗礼とは、キリスト教の入信に際して行われるサクラメント(神の見えない恩寵を具体的に見える形で表すこと)で、浸水:浸礼、身体を水に浸す、灌水:頭部に水を注ぐ、または滴礼:頭部に手で水滴をつけることで行われます。クリスチャンの家に生まれた赤ちゃんが初めて体験する宗教行事です。


洗礼によってキリスト教徒となるのですが、赤ちゃんであるため本人にその意志があるのかわかりません。なので、9〜11歳に信仰告白をすると聞きます。信仰告白も重要なサクラメントのひとつで、きちんと式を行います。

宗教儀式に感動したというよりは、コミュニティ全体で新しい命を受け入れその健やかな成長を見守る一つの儀式が行われたというのが意義深いと思いました。日本で言うところお宮参りに位置づけが近いのかもしれません。