世界旅日記

フィリピン人と結婚した日本人妻によるハロハロ(雑記)ブログ

フィリピン人―世界中のいたるところで

 世界各地で生活、旅行をして気がつくのが、中国人のビジネスを中心としたネットワークとフィリピン人の教会を中心としたネットワーク。中国人のネットワークはチャイナタウンなど目に見える形以上に地元の経済活動の一部となって溶け込んでいます。オランダの中国系の人の生活実態はわからないけど、フィリピンでは中国人はやはり中国人(中華系)と結婚するよう親族からの圧力がかかることがただあるとか。(私の友人は曽祖父の代からフィリピンに住んでいるけど、中国人としか結婚しなかった。)一方フィリピン人のネットワークのメンバーは大体が女性でその国の人と結婚した人が多く、地元人に個人として溶け込んでいます。彼らは持ち前の適用力で現地語をマスターして、大体が自分でビジネスを持つのではなく雇われて仕事をし、地元社会に溶け込んでいます。

[オランダでのフィリピン人コミュニティ]
 ここオランダでも、滞在一週間目にしてフィリピン大使館でのクリスマス、住んでいる場所の地域でのフィリピン人コミュ二ィーのクリスマス会に参加したりしました。そんなに大きな国・都市ではないのに、フィリピン人が多いと感じます。実際、オランダでの外国人はやっぱりトルコ、そしてスリナム、モロッコインドネシア、ドイツ人と5カ国が上位にランクインしており、フィリピンは含まれていません。ただ、街を出るとちょこちょこと彼女たちを見かけます。他の東南アジア人なんではないかと思われるかもしれませんが、フィリピン人の特有のジェスチャーと雰囲気で大体わかります(笑)。
 カトリック教徒が多数のフィリピン人は日曜日の礼拝には必ず顔を出し、そのままお菓子を持ってきて皆でお茶をしたりとなるわけです。ちなみに私の住む地域では毎月、第一日曜日はフィリピンに30年と滞在していたオランダ人の神父さんが、英語で礼拝を行い、フィリピン語で賛美歌も歌います。そこで色んなフィリピン人の御姉様方に会うわけです。これまでに出会ったフィリピン人は女性が95%以上で、オランダ人と結婚してそのまま滞在している人もいれば、奨学生、研究者、またはAu Pairなどのシステムを使ってオランダで国際交流(実際は家事手伝いで得たお金を家に送金)で来ている人などいろいろです。オランダの静けさとは打って変わって、フィリピン人が数人集まればものすごい勢いで会話が展開し(言葉も彼らの母語タガログ語、英語、オランダ語と次から次へとめまぐるしく変わります。)、パーティーとなれば食べ物、歌、踊り、とオランダだろうとどこであろうとでもラテンのノリが健在だったりします。地元の文化や風習を素早く学び、適応するけど、彼らの自然体はやはりこうなんだろうなと感じます。ビバ・フィリピンコミュニティ。

[ミスユニバースとフィリピン人]
 ちょっと前、フィリピン人コミュニティーで話題になったのがミス・ユニバース。ここ数年、フィリピンはファイナル5に大体は残っている、まさにミス・ユニバースの常連といってもよい国なのです。
 今回もミス・フィリピンが準ミスユニバースに選ばれました。そして毎回話題になるのが、順位に対する疑問。ファイナリストのみに課される質疑の部分が話題になることが多いわけです。今回は、ミス・ユニバースに選ばれたアメリカ代表の答えがフィリピン代表の答えに比べて意味が深いものとは思われないなどなどについて話題になっていました。ミス・アメリカへの質問は「これまで行ったことですべきではなかったこと(後悔したこと)」は何か?その質問にミス・アメリカは「まず、申し上げたいのは、どのような経験−それが良いものであろうとなかろうと−あなたはそれらから必ず学びます。それが人生だと思います。でも、わたしがやってしまったことで公開したことは、おそらく兄弟をいじめていたこと・・・」けど、最後は後悔しなかったよーんと答えます。
 一方フィリピン代表への質問はミスユニバースと英語についてでした。フィリピン代表は答えます。「私にとってミス・ユニバースになることはある特定の言葉が話せるということではないと思います。ミス・ユニバースの役割は人々に影響を与え、元気づけることにあるからです。だから、どんな言葉を話すかということではなく、あなたの心がその役割を果たす強い意志を持っている限り、ミス・ユニバースになることが出来ると思います」と締めくくっています。優等生的で、予想が付く答だったりしなくもないですけど、フィリピン人の友人たちはミスユニバースに選ばれたアメリカ代表の答えが浅くて、やはりフィリピン代表の方が良かったとなるわけです。ああ、愛国心
→是非、比べて見てください。
2011年度のミス・ユニバースでも質問内容とその答えが物議をかもしだしました。

 私にとっては1位だろうと、2位だろうとあまりどうでもいいのですが、やっぱり上位にフィリピンが入っているのがちょっと嬉しいわけです。フィリピン本国は徐々にGDPが上がりつつも都市部の貧困層は貧しいままで、経済成長の恩恵を受けるに至っていない現実。世界に広がるフィリピン人、そして彼らからの送金が現地の家族の生活と国の消費を支えている国の実情があり楽観はできないものの、混迷の世を生き抜いていく国民なのだろうと実感します。