世界旅日記

フィリピン人と結婚した日本人妻によるハロハロ(雑記)ブログ

マニラでの生活のコツ(1)−タクシー乗車編−

 「フィリピンって危ないんじゃないの?」この言葉をフィリピン滞在中に何度聞かれたことでしょう。その度に「他の国に海外旅行などで訪れた時のように注意をしていたらそれほど危ない目には合わないよ」と半分警戒してもらいつつも、それほど怖がらないように言っております。見知らぬ土地に赴いて、(長期・短期の)滞在で安全性に気を遣うのはフィリピンに限った話ではないと思います。
 しかし、こういうブログを運営して、多少なりとも生活をした経験がある著者に時折質問が寄せられます。フィリピンに少なからず興味を持って、旅行や留学を考えておられる方に向けて、安全で楽しく生活されるため、アドバイスというと差し出がましいのでちょっとしたコツを何回かに分けて、テーマ別に書こうかと思っております。

[空港〜宿泊場所まで]
 フィリピンの国際空港にはシンガポールやタイとは異なり鉄道の駅がありません。宿泊先までの移動手段はバス、タクシー、誰かの迎えとなり、大体大きなトランクを抱えた旅行者はタクシーを選択します。

タクシーは2種類。①空港タクシーと②流しのタクシーから選ぶことになります。空港タクシーは空港にカウンターがあり、そこで申し込みをします。料金はカウンターの後ろに料金表があります。ただ、この料金表は地元地理にあまり詳しくないと見ても「?」です。目安としてはフィリピン大学があるケソン市までは700ペソ(1400円)ほどでしょう。カウンターで支払う場合もありますが、タクシーの運転手に直接支払う場合があります。乗車前によく確認して、なるべく領収書(それに準じた紙)をもらいましょう。
 空港タクシーにはカウンターがあると言いましたがもう一つメーター制の空港タクシーあります。主にはターミナル3というあまり日本の国際便が就航しない空港でよく見かけます。メーター制で普通の流しのタクシーよりも高く、カウンターで申し込むタクシーと同じぐらいの値段になりますが、このタクシーにのって危ない目にあったという人の話はあまり聞いたことがありません。

 始めてのフィリピンで流しのタクシーを捕まえて乗車するというのはあまりおススメしませんが、空港タクシーよりも確実に安くは上がります。安さを追求する人にはもってこいかもしれません。ちなみに上記に目安として挙げたケソン市までの乗車は流しのタクシーですと恐らく300ペソ(600円)ほどになると思います。流しのタクシーの捕まえ方のコツは以下です。

[空港の流しタクシーを捕まえる時のポイント]
①出発階まで上がる
②誰かが降りてくるタクシーを観察
③②と同時に手入れのよいきれいなタクシーを捕まえる

①についてですが、到着階でタクシーを捕まえることは困難です。まずタクシーの待ち場所がないことと、あってもすぐに人が乗り込んでしまうからです。出発階に行くとこれから飛行機に乗る人たちが乗ってきたタクシーを捕まえることができます。
②③についてですが、特にきれいなタクシーを捕まえてください。汚くても乗れたらいいじゃん!というのは大間違い。きれいなタクシー=ドライバー(もしくはそのオーナー)が物凄く気を使っている可能性があり、ドライバーさんも比較的よい人が多いです。おんぼろタクシーは安全性の面でも「?」です。

−[挿話]おんぼろタクシーに乗って−
 フィリピンから日本に戻る時に流しのタクシーを使いました。その時はちょうどカトリックにとっては重要な聖週間でしかも縁起が良くないとされる13日の金曜日、その期間の移動はよくない!とされていて、道路を走っている車もわずか。ようやくの思いで捕まえたタクシーはちょっとボロいけど何とか走れる感じの車でした。空港に急いでいた私は、仕方なくそれに乗り込みました。運転して20分ほど経ったあと、冷房の利いた車内が生ぬるい温度になり、運転手が窓をあけたことに気がつきました。運転手は車の窓を開けて、となりの車線を走っているドライバーにしきりに何かを話しかけています。はて?なんだろうと思う間に車は道の脇で停車しました。
運転手が私の座っている後部座席のドアを開けたかと思うと、「降りてくれ」と言うのです。びっくりして理由を聞き返して、更に驚かされました。私の乗っていたタクシー「ブレーキがあまり効かない」。で、お客を乗せて走っていたわけ?君のモラルを疑うよ!って思わず言ってしまいました。となりのタクシーには理由を話してお客さんの引渡しをお願いしていたようでした。
けど、恐らくそれが聖週間とかではなく、また13日の金曜日でなかったら客を乗せて普通に走っていたのだろうな・・・こうした経験からボロいタクシーには乗らないようにおすすめします。

[ドライバーに行き先を告げる]
 行き先を言う時は住所を見せてもわからない時もあるため、目印となる大きな建物などや道路などを告げたほうが良いと思われます。「●●の近くの▲▲ホテル」などです。運転手さん、時々道を知らない場合があります。日本のタクシーと違ってカーナビを使っている訳ではありませんので、過剰な期待は禁物です。ですので、Google mapあるいはホテルのウェブサイトにある地図などを印刷して持参したほうがよいと思います。

[タクシードライバーの交渉]
 日常でもタクシーを使う時があると思います。基本的にはメーター制です。ただ、時々「君はいくら払うの?」などと交渉してくる運転手さんが居ます。外国人は場所を知らないと思ってふっかけてくる場合もただあります。そういう場合はあまりよろしくないドライバーだと思って、せっかく捕まえたタクシーだけど「メーターを使ってくれないならのりませんよ」と言って、降りちゃってOKです。こういう場合は後でもめたりします。始めの時点で200ペソって言ったのに、最後には300ペソを払え!って言ってきたなんて話を聞きます。金額の問題ではなくて、嫌な思いをすることになります。
ただ、全く捕まらなかった時に捕まえたタクシーがこんなタクシーだったら、ある程度乗車距離と値段の目安を知っておいて上手に交渉したらよいと思います。空港〜ケソン市の私の家まではおよそ400ペソ弱だから、交渉で450〜500上限でなら払ってもいいかなぁなどと、自分なりの目安を持っておくのも対策になります。

[代金の支払い]
 もし、気持ちのよいサービスを受けたら全体の料金に10〜15%ぐらい上乗せして料金を払ってあげたら良いと思います。逆にサービスの悪いタクシーにはチップ払わなくてよいと思います。サービスの悪いというのはわざと遠回りをしたり、運転が荒かったりなどなど。。。
代金の支払いの時に気を付けないといけないのは、お釣りです。マニラのタクシーの場合は特に「おつりがない」と言ってお釣りをくれません。そんなことを知らない友人は700ペソほど払うところを1,000ペソ払ってお釣りなし!という経験をしました。本当におつりがないっていうのはあまりないんですけどね!タクシーでの支払いのため両替の時にはなるべく細かいお札を混ぜてもらうようにすること、もし細かいお札がないと言われたら空港のコンビニなどでお水を買ってくずしたりして細かいお札の用意はしたほうが良いと思います。
(地方に行くと細かい額までしっかりお釣りをくれます)

[ドライバーってどういう人たち?]
 私が今まで乗車したドライバーさんは地方出身の人が多いように思います。そして大体は子持ちです。(独身ドライバーの運転の場合で、女性が一人客である場合はしつこく電話番号を聞かれることがありますが、うまくかわしましょう。)
 タクシードライバーの生活はかなりカツカツである場合が多いようです。タクシー会社にタクシーのレンタル料を支払い、さらにガソリン代を払います。人を多く載せて回転を多くした分だけ、自分の懐に入るお金が多くなると理解しても差し支えないと思います。なので、長時間の勤務となってしまいます。

 タクシーにまつわる話は色々と聞きます。大体はよい話ではありません。ただ、以前友人がマニラに始めてきた時に初老のドライバーに大変親切にしてもらったと聞きました。捨てたもんではないわけです。

 タクシーの乗車は国に降り立って初めての体験する異文化。タクシーの運転手さんとのやり取りでその国に対する印象などもある種出来てしまうかもしれません。以前フィリピンの友人がシンガポールに行ってタクシーに乗車をした時に、運転手が道に迷ってしまったそうです。最終的に運転手は迷って道を余分に走った分は料金を割り引いたそうです。友人の印象は、シンガポール人は公正な人たちだ。。といっていました。
 
 フィリピンはこれから伸びていく国。これからもっと多くの観光客やビジネスマンなどが来るのではないでしょうか。その国の入口で旅行者などがせめて悪い経験をしないようにと願うばかりです。