世界旅日記

フィリピン人と結婚した日本人妻によるハロハロ(雑記)ブログ

アントワープへ小旅行(1)

 1泊2日でベルギーのアントワープ小旅行に行ってきました。ベルギーはオランダのお隣の国。同じEU加盟国なのでもちろんパスポートのチェックなどなくスイスイ国境をまたいで旅行できます。距離的には多分東京から北関東の奥の方に旅行するのと同じぐらいではないでしょうか。

 そもそも、緊縮財政の中!で何故ベルギー旅行かというと、旦那の上司/指導教官が今年1月の結婚式のときに、今度わたしがヨーロッパに来たら、ホテル宿泊バウチャーを結婚祝いとして送るから旅行に行っておいでとカードに書いてメッセージを送ってくれたことに始まります。私は結婚祝いのカードに「バウチャー」と書かれていたのでオランダ人の粋な冗談かと思っていましたが、そうではなかったようです。ホテル宿泊バウチャーでした。

 そんなこんなで小旅行の予定はあったのですが、場所と日程は決まっておらずでした。一応の制限としてはベルギーのオランダ語圏内とオランダ国内。私はフランダースの犬を思い出し、後付けとしてベルギー第二の都市ということでアントワープに行ったらいいのではと結構安易に決めたのであります。一応いつかは行きたい土地だったのですけどね。(ーー;)日程は自由でしたが、旦那の仕事がなく、私自身もビザの申請や今後のもろもろのことで忙しくない時期ということで急遽日程が年末となりました。

 アントワープはベルギー第二の都市です。歴史的には、ガロ・ローマ文明の集落にその起源があると言われています。日本人には、あの「フランダースの犬」で有名なルーベンスの大聖堂の絵があるのもこのアントワープです。ルーベンスの世界にどっぷりはまりたい人にはおススメです。ちなみにフランダースの犬のモデルとなった場所はアントワープの中心街からトラムで10分ぐらいの場所にあるそうですが、「世界三大ガッカリ観光地」にノミネートされそうなくらいガッカリな感じらしいので、今回は遠慮しました。

 私の住むオランダの街から電車に乗って2時間とちょっと、ローゼンダールで乗り換えてアントワープセントラル駅まで移動しました。

▲アールヌーボ様式の建築の迫力
 到着した日はあいにくの☂模様。ひとまずインフォメーションで地図をゲットすることに。単純に地図をもらうだけのつもりが、インフォメーションのお兄さんとお話をすることに。兄さん、日本に6週間滞在して東京、京都、奈良、大阪などを旅行して日本を好きになったとのこと。現在日本人の嫁を探しているらしいですw 

▲インフォメーションはアントワープセントラルの駅の中にあります。
アントワープの観光場所は徒歩圏内。メインのメイールという通りに枝のように別れて観光場所である博物館やら教会が続いています。とりあえず街を散策しながら目的地の博物館へ向かいました。

雨ですごいヨーロッパ的ムードが漂っていますが、寒かったです。

▲目的地その1の博物館「Museum aan de Stroom(MAS)新美術館」
Hanzestedenplaats 12000 Antwerpen (毎週月曜日、1月1日)
常設展示:5ユーロ
特別展示:8ユーロ
両方:10ユーロ

 奇っ怪な形の建物は8階建てで、2階から7階までに展示物があり、3階部分が特設展示がある場所。常設展示だけでもすごい見ごたえがあります。
これは2011年5月にオープンされたばかりで、アントワープ民族学博物館、肉屋のギルドハウス、国立海洋博物館にあったコレクションが、力(power)、都市( the city)、港(harbour)、生と死( life/death)というテーマに分けられて、展示されています。
私のお気に入りは「Display of Power」と「Life and Death」でした。
途中、旦那の大学の教授一家にも会いました。こんなところに来てすごい偶然です。



▲日本のコーナーもありました。
日本の(権)力の象徴である、鎧や刀が展示されていました。更にはお雛様までも。。。お雛様は一生の災厄を人形に身代りさせるという祭礼的意味合いもあって、武家子女など身分の高い女性の嫁入り道具のひとつであったことを考えると力を象徴しているかもしれない。更に言うと、女性が力の世界でどう生きたかを反映する一つであるとも思われます。日本コーナーで流れていた映像では、日本アニメのソフトパワーの例としてセーラームーン手塚治虫の作品がディズニーの作風に影響を与えたこと、テクノロジーについて短い映像で説明されていました。

▲「生と死」のコーナー
各宗教での生と死についての視点が限られた空間にディスプレイされていました。
日本の生死観は古語で書かれており、なおかつ解説は全てオランダ語でわかりませんでしたが、綺麗な平安の貴族の装束をまとった女性が病気にかかり、死に、その肉体が朽ちて行く様子が水彩で描かれております。そのほか、アフリカ(国を失念)の「生死」にまつわる行事のビデオ、キリスト教の生まれてすぐの洗礼を受ける写真、ユダヤ教の死者を弔う様子など異なる文化・風俗・宗教も展示されています。

 最後は屋上からアントワープの景色を眺めました。小雨と強い風、そして寒さでもう5分とは滞在したいとは思えない天候でしたが、広場前の大聖堂を中心に街が作られ、広がった様子が見て取れます。

 夜はホテルでウェルカムドリンクを楽しみのんびりした時間を過ごしました。
 
 久しぶりのバスタブに感激して、思わず二度も風呂に入ってしまいました。