世界旅日記

フィリピン人と結婚した日本人妻によるハロハロ(雑記)ブログ

Peace Village Residential Experience DAY1- ミンダナオの和平への

 Peace Village Residential Experience(以下PVRE)はフィリピン第10リージョンの教育省が主導して行なっている、異なる宗教・文化理解のためのイベントです。教育省主導としましたが、実際は教育省の監督官であるDr.Mutiaさんから始まったものです。5年前のマニラのトンド地区と北ラナオ州の若者との文化交流から始まりPVREは今回で7回目を迎えます。開催場所の北ラナオ州は、フィリピンの首都マニラがあるルソン島に次いで2番目に大きな島、ミンダナオ島の北部に位置します。人口は約54万人、言語はセブアノ語とマラナオ語が話されており、クリスチャンが75%、ムスリム約20%、その他5%が先住民族とされています。ムスリム自治区外での平均的な人口構成比だと思います。州知事を務めるのはフィリピンで最年少であるマホメド・ディマポロ氏が州知事です。フィリピン国内ではバギオの寄宿学校、そしてアメリカで学んだエリート。ちなみにムスリムです。
 PVREは北ラナオ州のKapatagan(カパタガン)で開催されます。カパタガンへのアクセスマニラからオザミスへ飛行機で向かいます。
▼オザミス空港から市街地までの道のり

▼異なったトライシクルのスタイル

オザミスの位置するのはお隣の州のミザミスオキシデンタル、そこからフェリーで対岸の北ラナオ州のTubodまで渡ります。15分ほどの船旅を終えて、車で一時間ほど移動して3つ目の町がカパタガンです。
▼フェリーからの景色

 参加者は北ラナオ州の各小学校から2〜3人選ばれています。選考の基準は各学校によって異なりますが、学校によっては成績な優秀な子どもであったりしますが、一番重要なのは学校内でのリーダーシップと平和に対する理解ととある地域の校長先生は選出の基準を教えてくれました。参加対象者は小学校の高学年4〜6年生ですが、それ以外の学年であっても両親の承認があり、兄弟や姉妹の同伴で参加は可能になります。

 イベント内容盛りだくさんでしたが、スケジュールは以下のようになっています。

写真の詳細スケジュールを単純化する以下のようなスケジュールです。
10月27日(木) 参加者の到着、オリエンテーション、アイスブレーク
10月28日(金) ワークショップ、異なる宗教ごとの祈り、ピースパレード、オープニングプログラム
10月29日(土) フィリピン国旗についてセレモニー、ワークショップ(暴力によらないコミュニケーション)、サービスラーニング、コミュニティサービス、感謝祭
10月30日(日) KIDs say no to gun、平和への誓、瞑想

 7回目の開催ともなるといくつか必ず行うレギュラー化した活動があります。Shower of Pace(平和のシャワー), Peace Parade(平和パレード), Service Learning(サービスラーニング), KIDs say no to gun(暴力への否定), Pledge to Peace(平和の誓), Meditation(瞑想), Non-violent communication(非暴力的対話のための研修)などです。
 今回はじめて?の試みは瞑想の時間を組み入れたことです。タイからPeace RevolutionというNGOが瞑想を特に先生に体験してもらうということをしました。セッションはPVRE期間中2回ほど持たれました。PVREの中核的な教育省の平和教育推進しているスタッフがタイで実際にPeace Revolutionの活動に参加してそれを平和教育に組入れています。実際オンラインで小学生たちも瞑想のやり方を学んで実践しているようです。子どもたちにとっては初めての瞑想ではなかったのですが、オンライン上では初めて見るタイの仏僧に子どもたちは大はしゃぎ。仏僧なので子どもと言えども女性と触れ合ってはいけないため、何人かの小学生がボディーガードとしてついて歩いていたとか。
 到着時間を前後して子どもたちがチャーターしたジプニーや小型のワゴンやトラック??で続々と到着します。残念なことに今回政府軍とMILFとの武力衝突があった地域の学生は安全面の配慮からキャンセルということでしたが、遠くは車で4-5時間ほど走らなくてならない距離のドライブで疲れているはずの小学生も到着早々から元気いっぱいでした。